The Premise News
世界

教皇レオ14世、サグラダ・ファミリアでイエス・キリストの塔を奉献—戦争批判とガウディ没後100年

Victória dos Santos de Sá
教皇レオ14世、サグラダ・ファミリアでイエス・キリストの塔を奉献—戦争批判とガウディ没後100年 PHOTO BY The Premise News | AI-generated illustrative image.

ローマ教皇レオ14世が10日、バルセロナのサグラダ・ファミリアで「イエス・キリストの塔」を奉献し、戦争を厳しく非難する説教を行った。この塔は高さ172.5メートルで、世界で最も高い教会となった。約9000人が教会内部と前庭で式典に参加し、さらに数万人がモニュメント前に設置された大型スクリーンを通じて見守った。式典は建築家アントニ・ガウディの没後100年という節目に行われた。

説教で示された平和への訴え

その説教の中で教皇は、イエスを信じる者は「戦争を推進することはできない」と述べ、アナリストらはこれをドナルド・トランプ米大統領への間接的な批判と解釈した。さらに教皇は「無実の人を殺すことはできない」「苦しみ、泣き、貧困から逃れる人々を見捨てることはできない」と強調した。ミサはスペイン語、カタルーニャ語、ラテン語で1時間半にわたり執り行われ、500人の大人と100人の子供からなる合唱団がグレゴリオ聖歌やカタルーニャの伝統音楽を歌った。終了後、教皇は前庭で簡素な塔の祝福を行い、光と音のショーで締めくくり、十字架に聖水を振りかけると群衆から拍手がわき起こった。

刑務所訪問とモンセラット修道院での歓迎

ミサに先立ち、教皇レオ14世は午前中にバルセロナから40キロ離れたブリアンス刑務所を訪れ、受刑者たちに「過去は未来を決めるものではない」と語りかけた。二人の受刑者から贈り物を受け取り、そのうちの一人はプロトコルを破って教皇を抱擁した。その後、教皇はヘリコプターでカタルーニャの文化と歴史の象徴であるモンセラット修道院に到着し、熱狂的な群衆の出迎えを受けた。演説ではカタルーニャ語とスペイン語を交えて話し、民族主義的感情が強い地域への接近を図った。前夜にはバルセロナ・オリンピック競技場で行われた集会で、伝統に従い観客が連れてきた乳幼児を祝福した。

建設を加速する最新技術

イエス・キリストの塔はガウディが設計した18の塔の中で最も高く、その外装は今年2月に十字架の上部アームの設置をもって完成した。サグラダ・ファミリアは2025年に約500万人の来訪者を記録したが、まだ「栄光のファサード」などの要素を残しており、専門家らは完成までにあと約10年かかると見ている。進捗の一因はドローンと人工知能(AI)システムの活用にある。以前は登山家が2年かけて建物全体を点検していたが、教会の技術・革新責任者フェルナンド・ビジャ氏によれば、AIが完全に訓練されれば、わずか1カ月でバシリカをスキャンできるようになるという。

ガウディの「石の聖書」と構造の革新

1882年の起工以来、サグラダ・ファミリアは幾度もの変遷を経てきた。当初のネオゴシック様式の設計は1883年にアントニ・ガウディに引き継がれ、同氏はこれを歴史家ハイス・ファン・ヘンスベルヘンが言う「石の聖書」へと変貌させた。18の塔を支えるため、ガウディはタキ・キスラのアーチに基づくカテナリー・アーチを採用した。この技法は重量を効率的に分散し、彼が「松葉杖」と呼んだフライング・バットレスを不要にする。エンジニアリング会社アラップのリアム・ダフ技師は、この解決策を「非常にエレガントで機能的」と評し、自立構造であると述べた。

巡礼者たちの感動と教皇の旅の目的

式典に参加した人々の間では深い感動が広がった。30歳の弁護士マリア・ホセ・セダノさんはAFPに対し、教皇の訪問は「一生をかけて見守ってきた建設に終止符を打つ」ようなものだと語った。80歳のマリア・デル・カルメン・ギヨームさんはバシリカ内部でのミサに招待された4000人のバルセロナ市民の一人で、教皇による塔の祝福を喜んだ。60歳の管理職イザベル・マガジョンさんは「大衆化」を懸念したものの、このイベントは「記憶に残る」ものだったと振り返った。教皇が到着した際にはフェリペ6世国王とレティシア王妃が出迎え、一人の盲目の少女が模型を使った触覚体験を通じて新塔を説明した。このスペイン訪問はマドリードから始まり、土曜から行われており、目的はカトリックの伝統的な牙城でありながら近年信仰実践が減少している同国での教会の活性化にある。

教皇レオ14世は、この訪問はバルセロナにとって「素晴らしい午後」だったと振り返った。ヨハネ・パウロ2世とベネディクト16世に続く3度目の教皇訪問となり、その目的はスペインにおける教会の活性化にあった。同国は伝統的にカトリックが強いが、ここ数十年で信仰実践が減少している。教皇は刑務所やモンセラットを訪れ、赦しと団結のメッセージを強調することで、様々な社会層との対話を模索した。

今回の訪問で取り上げられた主なトピックは以下の通りである。

  • バルセロナ(スペイン)
  • ドナルド・トランプ
  • スペイン
  • アメリカ合衆国
  • 教皇レオ14世
The Premise News 編集部の見解:今回のイエス・キリストの塔の奉献は、単なる宗教的儀式を超え、バチカンがスペインにおけるカトリック信仰の衰退に対抗しようとする試みを象徴している。具体的に懸念されるのは、世俗化が進む社会の中で教会がどのように対話を維持できるかという点であり、未完成の建築物の祝福や刑務所訪問といった象徴的行為を通じて、受容と平和のメッセージを伝えようとしている。トランプ政権への暗黙の批判と外交的姿勢のバランスを取る必要性は、教皇が公の場で発言する際に求められる微妙な均衡を示している。今後数日間、この訪問がミサ参加者の増加につながるのか、それともメディアの一過性の話題にとどまるのかが注目される。AIを活用した建設の加速と伝統的な宗教儀式の融合は、教会が自らのルーツを保ちながら現代に適応しようとする姿勢を浮き彫りにしている。140年以上かけて築かれたバシリカに教皇の訪問が冠された光景は、信仰も建築も忍耐と絶え間ない再創造を必要とすることを教えている。

どう思いましたか?